夢・光・音

日々の生活の中で生まれてくる想いや感情を詩や文章などで吐き出そうと思います

土曜の朝、あるカフェにて…

土曜の朝、長机の前に座り、原稿用紙に向かっている。

成長の実感。面倒くさいことも増えたけど、我慢しなきゃいけないことも増えたけど、自分のことだけ考えていればいいわけじゃないけど、成長したことは喜ばしいことだと思う。

今の自分を誇ることより、これからの自分に期待するようになった。二十代の頃は過去ばかり振り返っていたけど、今は未来に期待している。まだまだスタート地点。これから実力を身につけていけばいい。

かっこつけることも減った。見栄えばかり気にしても、見透かされるし、自分は欺けない。私はまだ何も持っていない。人生について何も知らない。真っ白なキャンバス。どんなタッチでどんな色を重ねていこうか?率直なものを書きたい。技巧やユーモアより、そのままの形で、脚色ナシで、「はい、これ」という感じで。真正直、自然体、素朴。そんなものが創れたらいい。

朝日がガラス張りのカフェに射し込んで、コーヒーの匂いが優しくたちこめる。土曜の朝、ホッと一息つける時間帯。

私は「アーティスト」というより「人間」で勝負したい。発想や個性で勝負するというより、何気ない素朴な「人間」というもので勝負したい。作為はいらない。

私は私に自信があるのだ。これで勝負できる、と。ただやっていけばいい。奇をてらうことなく、寄り道することなく、批判されても、はやし立てられても、惑わされず、遠くに射し込む光に一途であればよい。

出逢った人をどこか置き去りにし、我は進む。自分を安売りしたくはないのだ。お付き合いはもう十分だ。正直でいたい。偽善はやめよう。私は今まで私を裏切ってきたのだ。振り返りたいけど、振り返らず、我は我の道を行こう。寂しいけど、結局人は自分の道を行かなければならない。自分という存在に誠実でいるために。