夢・光・音

日々の生活の中で生まれてくる想いや感情を詩や文章などで吐き出そうと思います

記憶と人間性

僕の好きなバンドfuneral for a friendの4枚目のオリジナルアルバムに『MEMORY AND HUMANITY』というものがある。日本語にすれば、記憶と人間性だ。

記憶と人間性について学術書で読んだわけではないけれど、記憶と人間性にはすごく関係があると思う。

要するに温かい記憶が多ければ、人に優しくできる人であることが多いと思う。逆に親や社会から裏切られ続け、冷たくされたことが多いと、本人の意志に関わらず、反抗的で冷酷な人間になりやすいのだと思う。

記憶と経験(過去)っていうのは忘れようと思ってもいつでもつきまとうもので、それがこころを慰めて、明日への原動力になることもあれば、本人を苛み続け、行く手を阻み、立ち止まらせて、前に進めなくさせることもある。

また、トラウマのように消えない深い傷になることもあるが、その出来事や他者のある行為がこころに希望の灯を灯し、その灯は終生消えなかったということもある。

そんな中で、私の記憶に強く残っている人達に共通しているのは、控えめで、優しく、愛が持続的だったということだ。また、彼らは決して与えることを惜しまず、損をしてでも、「義」を通す人だった。そういう人達は能力や肩書き、ルックスなど見栄えで勝負していた人とは対照的に、記憶から薄れることはなく、今でも僕を支え、温め続けている。

記憶とはそういうものだ。また、嫌な記憶より愛された記憶や努力して、積極的なインパクトを社会や他者に与えられた記憶の方が強烈な気がする。悪や怠惰っていうのがありふれていて、凡庸だからかもしれない。

他者の中で自分がした何かが温かい記憶になっていればいいな、とか、これからそうなるように頑張りたいな、と思う夏の夜です。

お読み下さり、ありがとうございました。