夢・光・音

日々の生活の中で生まれてくる想いや感情を詩や文章などで吐き出そうと思います

芸術の秋

私は芸術作品が好きだ。

著名な作家の作品はもちろんだが、個人的な友人の作品には目がない。それは作り手のことを知っているからだ。

作品には普段の付き合いでは見せてくれない一面が垣間見える。こんなところがあったのか!知らなかった。誤解していた、など。

人は普段の生活では本音や内面にはフタをしている部分があるし、親しい関係でも案外秘密は打ち明けないものだ。

意外と人間ってわかったつもりになっているだけで、本当は隣人のことを何も知らない。

ただ作品を読んだり、観賞すると、内側が見えてくる。目に見えるものもそうだし、感じ取れるものも。純粋な部分も浮き上がってくる。どんなにひねくれた人の作品でも。

創作という過程で否応なく人は自分と向き合わなきゃいけなくなる。逃げることはできない。人生というものに真剣に相対さなくてはいけなくなる。

一時的にごまかすことはできる。ただそれはどこまでも追ってくる。自分に嘘をつくことはできない。まやかしはその場しのぎに過ぎない。

だから、私は芸術作品というものが好きなのだ。