夢・光・音

日々の生活の中で生まれてくる想いや感情を詩や文章などで吐き出そうと思います

文章を書く(タックルをする)

文章を書くということを私はずっとやっている。

その行為に親しめば親しむほど、その怖さにも気づいてくる。

何かを言うということにはいろいろな事が伴うからだ。

昔好きだった村上春樹はデビュー作で文章を書くことの苦悩について主人公に語らせている。文章を書くということの喜びやそこで得られる救いについて、それを発見した時、眠れない位興奮して、嬉しかった。ただある時に気づいた。文章を書くということはいろいろなものを損ない、傷つけ、失う、ということを。マイナスな事の方がずっと多い、と。それにも関わらず、文章を書くのは素晴らしい、というようなことが確か書いてあったと思う。

自分も文章を書くということに誠実に向き合えば向き合うほど、避けられないことがあるということがわかってきた。いい顔ばっかはしていられない。戦う覚悟がないんだったら、ペンなんか早く置くべきだ。偉大な作家はいつも矢面に立たされてきた。個性的であるということには常にそういう運命がつきまとう。自分には言わずにはいられないことがあるし、言わなきゃならないことがある。傷を負うとしても、果敢にタックルをして、社会に風穴を開けたい。