夢・光・音

日々の生活の中で生まれてくる想いや感情を詩や文章などで吐き出そうと思います

物語(語り部)

今は村上春樹の最新刊『街とその不確かな壁』を読んでいる。中々面白い。年齢を重ねて、さすがの村上春樹でも創造性が衰えているかと思っていたが、そうでもなく、春樹ワールドは健在だ。

 

戦後大江健三郎村上春樹が屋台骨として日本文学界を支えてきたのは間違いない。彼らには早逝してしまった太宰治三島由紀夫などの天才作家にはない強さや逞しさや老成した知性を感じる。

 

文学っていうのは地味な営みで、社会のメインストリームにはならないけれど、太古の昔から途切れることなく続いてきたものだ。悩んだ時や人生に行き詰まった時に本というものが道標になることは少なくないだろうし、昔から村には語り部がいた。

 

いろんな角度から見たり、聞いたりして、静かに語る人でいたい。