雨が降っている
にわか雨だろうか?
傘を持たず、走っている若い女性がいる
私もバス停まで歩くことを諦め、電車で帰っている
私が小説を書くきっかけになった作品だ
何がこの作品を特別なものにしているのかはわからないが、
とにかく特別だし、何度読んでも飽きない
若者の絶望、人生のほろ苦さ、物質主義の空しさが良く描かれている
私は作者がこの作品をしたためた年齢を過ぎたが、
今読んでも20代初めの頃に初めて読んだ時のトキメキがよみがえってくる
初めて読んでから、干支が一回りしたと思うけど、
私は成長したのだろうか?
相変わらずの体たらくだが、後悔もあまりない
こうなるより仕方なかったのだ
スジを通してきた部分と譲れなかった部分がある
我を通すことはカッコいいことでもあるけど、危ないことだ
それは自分が一番わかっている
それもわかった上で生きている
人生ハッピーエンドばかりではない
それもわかった上で生きている
でも、そういったすれすれのところで生きている人にしか夢は描けないと思う