うまく生きられない。
だから、手を伸ばす。
誰も握ってくれない。
でも、本当にそうなのか?
生きていることは悲しいことなのか?
生きていることは寂しいことなのか?
それだけじゃない。
こんな僕でも誰かとつながれた時があった。
そんな瞬間があった。
そういう瞬間のために人は生きるんだ。
夕日が朝日のようにすべてを飲み込んだ。
僕はまだ小学校にも通っていなかった。
でも、今よりずっとものを知っていた。
生きていることに意味なんてないんだ。
だから、人はただ生きればいい。
風になびく草のように、空を渡る鳥のように。