どんよりした雲が流れていく
レディオヘッドの『ア ムーン シェイプト プール』を聴きながら、風に吹かれている
少し憂鬱なトーンのこのアルバムを聴いていると、
力が少し抜けてくる
自分がいい意味でくたびれた中年に片足突っ込んだ青年でしかなく、何もしなければちやほやされる存在ではないということに気づく
周囲に可愛がられる存在でもなく、丁重に扱われる存在でもなくなってきているのだ
ただそのことについてそれほど嫌な気はしない
むしろホッとしているぐらいだ
太ったし、身だしなみも以前より無頓着になった
ただ昔より今の自分の方が好きだ
何もしないと邪魔者扱いされるから、仕事をするようになったし、家事も少しするようになった
また、女の子にモテることより、作品の質を上げることに今はより関心がある
要するに自分自身より自分の仕事に関心がシフトしてきたのだ
人間というものが束の間の存在でしかないから、人は仕事をするし、作品を創り続けるのだろう
そんなことを雨がぱらつく曇り空を眺めながら、思った