手を伸ばす、届かないとわかっていても。
繰り返し手を出し続ければ、いつかは届く気がするから。
人生で大事なのは手にした結果じゃない。
そこまでに出逢った人やものだ。
出逢ってきた自分自身達だ。
全部の人生がもしかしたら正解なのかもしれない。
人間は案外当たり前のことを見落としているのかもしれない。
生命が美しいことや星がきれいなこと、風がやさしいこと。
僕は今まであまりに多くのことを見落としてきたのかもしれない。
だからって、今更何ができるだろう？
一歩踏み出そう、今までとは違う一歩踏み出そう。
それが僕にできる唯一のことだ。
ライトアップされたツリーや風に吹かれた枯れ葉達が街を彩る。
多くの人がどこかに向かい、様々な顔がすれ違う。
誰も彼らが誰であるかは知らない。
でも、彼らは僕と同じように「希望」に向かって歩いているのだ。
きっとそういう風にして世界は成り立っているのだ。
