夢・光・音

日々の生活の中で生まれてくる想いや感情を詩や文章などで吐き出そうと思います

2月の寒空の下で

あの時、僕は半ば狂っていた。

一人の女性に夢中になりすぎていた。

いや、一人の女性というよりも僕の妄想が作り出した理想化した完璧な女性に魅了されていた。

彼女の帰りを2月の寒空の下、彼女のマンションの前で何時間も待っていた。

チョコレートを渡すために。

何度も言う。

俺は狂っていたんだ。

結局会えなかったし、雨が降る寒空の下に何時間もいたから、肺炎になりかけたけど、今思えば、あれは通るべき道だったのかもしれない。

そのことを思い出す時、恥ずかしさと寂しさがつきまとうけど、不思議と後悔はしていない。

通るべき道だったのだ。

あの出来事があったから、今の僕がある。

人生、そんなに悪いことばかりじゃない。

なぜか今、そう思う。

マハロ

私の心には1つのカフェが刻まれています。

そこは「マハロ」という名のハワイアンカフェです。

「マハロ」はハワイ語で「ありがとう」という意味です。

そこは店名が示すように温かい店でした。

思い出すと心がほっこり温まるような店です。

テラスや窓際の席から見える夕日は絶景でした。

店員さんはみんな品があって、背筋が伸びていて、見た目にも心にも清潔感がありました。

この店について語り出すと、長くなりますが、本当に夢を具現化したような店でした。

こうやって語ってしまうと陳腐になってしまいますが、私にとってはまさに「パラダイス」でした。

鮮やかな色とりどりのパレオ、コーヒーの香り、ウッド調のチェアとテーブル、聴こえてくる優しいハワイアンの音楽。

マハロがなくなってしばらく経っても、私ははっきりと覚えています。

何千回も通った店ですから。

様々な光景がよみがえってきます。

そして、思い出す度に少し寂しくなります。

私の夢

私は惨めな生涯を送ってきました

私の人生はたくさんの恥と後悔、罪にまみれています

未来の展望は明るいとは言えませんし、人間関係も限られた範囲に収まっています

でも、私は今の人生に満足しています

欲しいものもたくさんあるけど、得られなくてもいいと思い始めています

私には得がたい友人と汲めども尽きぬ夢があります

私はいつか自分のことを正直に語りたいです

それが私の夢です

電話口

彼女と最後に言葉を交わしてから10年以上が経つ

彼女との記憶はだいぶ薄れたけど、それでも今後も消えることはないだろう

彼女が電話口で引き止めてくれたから、僕はなんとか免(まぬか)れられた

彼女が叱ってくれたから、気づけた、自分の誤りに

彼女は今でも僕の中で、女性性や母性の象徴として温かく光り続けている

蛍の光のように、優しく

夏がもうすぐ来る

僕は来る前からもう夏バテ気味

焦らず行こう

少し出た腹とともに歩んでいこう

それでもワクワクする

夏らしいことは毎年ほとんどしない僕だけど、

それでも夏を満喫している

風・波の音・薄着の女性・スイカ・アイス

そして、季節とともに少しずつ大人になる

最近……未来の自分に期待できるようになった

夏がもうすぐ来る

充実している

漢字。漢字の勉強、結構やれている。1日2時間ずつぐらいやれている。少しずつ覚えてきた。このまま勉強していけば、40%くらいの確率で合格できるかも。でも、まだまだ厳しいから、頑張りたい。できたら、ペースアップしたい。

家でほぼ毎日体操とストレッチをしている。15種類くらいを5分間くらいでやっている。体が少しずつ柔らかくなってきた。腕立て・腹筋・背筋も2日に1回やり始めた。あと、体重を4キロ、体脂肪率を5%くらい落としたい。

あと、読み途中だった村上春樹の「騎士団長殺し」をまた読み始めた。あと180ページぐらいだ。前より文章の意味を正確に読み取れたり、味わえるようになった気がする。これからも読書楽しんでいきたい。

このように最近は体調も良好で充実している。育んでくれている日々に感謝!これからもマイペースで進んでいきたい。

映画「ムーンライト」を観て(ネタバレ注意)

今日の午前、母と「ムーンライト」という映画を観た。

友達に「涙なしには観られない」と勧められて、観てみたのだが、泣きはしなかったが、あっという間に時間が経ってしまう、面白い深い映画だった。

黒人の少年(シャロン)はゲイであることから、学校ではいじめられ、母親は薬物中毒で、居場所がない。そんな時に人のいいヤクの売人とその彼女に助けてもらい、つかの間の温もりを味わう。

そして、時は経ってシャロンは高校生になった。そこでもいじめられていて、なおかついじめはエスカレートしている。彼のことを守ってくれるのはヤクの売人の彼女だけ(ヤクの売人自身は死んでしまった)。母は相変わらず薬物中毒のままだ。そんな時海でクラスメートとばったり合う。彼とは心が通うものがあり、体を重ねる。

高校のクラスではいじめがエスカレートし、いじめっこがシャロンを体を重ねたクラスメートに殴らせようとする。クラスメートは嫌がるが、断りきれず殴り散らしてしまう。そして、倒れたシャロンをいじめっこ達がさらにボコボコにする。怒ったシャロンは教室の椅子でいじめっこをぶん殴り、少年院送りになってしまう。

それから時は経ち、シャロンは筋骨隆々のヤクの売人になっている。デカい車に乗り、金色のネックレスをし、金の歯をつけている。昔の面影はない。シャロンは母と面会する。母は薬物から離れ、仕事もしている。母は「ヤクの売人なんてやめて、まっとうになれ」と言う。そして、「すまなかった」「愛してる」とも。シャロンはその言葉に涙する。

シャロンの元にある日突然電話がかかってくる。昔体を重ね、わかりあえたクラスメートからだった。「コックになった。俺の店に来ないか?」という誘いだった。迷ったが、シャロンは店に向かった。旧友はシャロンの変わりぶりに驚くが、優しくもてなしてくれる。旧友は「あの時のことはすまなかった」と言った。シャロンは黙ってうなずく。そして、旧友は「離婚もしたが、子供もいて、安月給だが、あくせく仕事をするというのも悪くないよ。これが全うな暮らしだ」と言った。シャロンは何も言わない。ただ黙ってお互いの温かみを確かめあう。

というような映画でした。素敵な映画でした。ゲイやバイセクシャルについて考えさせられました。尚、「ムーンライト」というタイトルは少年時代のシャロンをかくまったヤクの売人が「黒人が満月の夜に踊ると青く光る」と老婆に言われたところからきています。少年時代のシャロンが月に照らされて青く光る映像は美しくて、ハッとします。